I wanna be your good mother.

基本的に会社と保育所のあいだを小走りしています。

J-POPのボサノヴァカバーを歌う女は、そしてミトンを作り始める。

 

20140403160908

 

いい母親になりたくて。

 

女は、産めば母親になれる。

誰の子種であろうとも、

どんな経緯であろうとも。

 

産まれてしまったものは、仕方がない。

後から「やっぱやめた」とは言えないのだ。

 

そして、母親たちは「いい母親」を目指す。

電車に乗っても白い目で見られないために。

年配の女性に「私たちの時代は……」と言われないために。

保育園が足りなくたって、実家が遠方で頼れなくたって、

ろくに外出できなくたって、疲れ果てて布団の上で寝れなくたって。

自分のことを後回しにして、子供のために費やすのだ。

 

でも、いい母親って何だろう。

 

つい先日、友達の子連れで仮装パーティーに参加しようと電車に乗ったとき、

普段は割と優先座席を譲ってもらえるのだが

この時は誰も目を合わせてくれなかったのは気のせいか。

 

第三者から見た「いい母親」になるには

少しのコスプレと演技力が必要である。

マリメッコかセントジェームスのボーダーT、

細身のデニムにペタンコシューズという出で立ちには、

動きやすさと品質へのこだわりが込められている。

いつも子供と同じ目線で話をし、

想定外の粗相にも声を荒げず、

欲はなく、決して怒らず、

いつも静かに笑っている。

無添加、無農薬を中心とした食材を選び、

毎食、愛のあふれた料理を作りそれを食べ、

自分を勘定に入れずに、よく見聞きし分かり、そして忘れず

そういう母に、私はなりたい。

 

けど、どう考えても絶対に無理。

 

子供を産むまでむしろ情操教育によくない系の出版社で働き

入稿前は徹夜もザラ、それ以外の日も朝まで飲むことがザラで

酒とタバコとゲスい話にまみれて生きてきたのに

そんな急に生き方を変えられるワケがない。

でも当時は、そんなバカでがむしゃらな毎日の延長線上に

明るい将来はぼんやりと輝いているもんなんだと思い込んでいた。

 

感触として、先行きはまったく明るくない。

同業他社がバッタバッタと倒産して行く中で

むしろ復職できたのが奇跡で、

2回目の産休はほぼ取れないこと間違いない。

今更ではあるが、もっと早く家でできる職業を選ぶべきだったのかもと

夜にたまに凹んだりもするが、けっこう時すでに遅し。

 

そんなわけで、業績の悪い会社と、

どっかんどっかん癇癪を起こす息子の間で

10分刻みの毎日を過ごす母親が、

肥大した自意識について「王様の耳はロバ耳」的に

深く深く掘った穴の底に向かって叫ぶブログ、です。

 

子供を寝かしつけると同時に自分も寝ちゃって

気づいたら次の日の朝8時なんですが(おかげで毎日10時間睡眠)

夜中に起きて更新できるように頑張って行こう。

おー。