こどもとこどもとこども
街で見かける、見知らぬ小さな子供はかわいい。
その子に付随するデータを汲み取らずとも、出会った瞬間のありのままを愛でればいのだから。
知り合いの子供は、ちょっとひるむ。
ママに向けてあらかじめ用意された「かわいい」ということば。
子供の後ろに透けて見える、ホームドラマへの賞賛。
自分の子供は、ちょっと恐ろしい。
私から何を吸い取り、何を養分としてこの先大きくなるのか。
無口で威厳のあるお父さんと、優しくて細やかな気遣いのできるお母さんを中心とする理想的な家庭のモデルなど、とうの昔に崩壊している。
家族とは?
家庭とは?