ママの愛読書はそして『ぱど』に落ち着く。
『クウネル』的世界観がどうも苦手だ。
なので、マクロビにハマったり、朝日に向かってヨガをやる人種だけにはなるまい、
と思っていた。
都会に暮らすライフスタイルをベースに、エコをひとさじ、
的なのが鼻につく。
メディアが「次コレ来るっしょ!」とドヤ顔で作ったような
「週末は群馬に畑を耕しに行ってます」
「にんじんって、とれたては生で食べてもすごくおいしい♥」
等々のキャッチコピーをつけられそうな、にわかエコが生理的に無理。
私は中学生までをドのつくほど田舎で暮らし、
都会での生活を死ぬ程憧れていた人間だったからだ。
奈良県の真ん中より半分は山、なのだが、私はそのあたりで育った。
村には、信号機もコンビニもなかった。
山のてっぺんにある集落だったのだが、平らな土地は駐車場と学校の校庭しかないので
それ以外の場所でボール遊びをすると大変だった。
(キャッチし損ねるとはるか谷底まで落ちてしまうため)
吉幾三の「オラこんな村嫌だ」気分で思春期を過ごし、悶々としていた。
街で買った『Cutie』には、
ラフォーレ前でのオシャレ選手権スナップが掲載されていたが
自分と同じ世代の人なんだという実感は皆無だった。
ここにいると自分が腐る。
早く都会に出なければ。
そんな思いで東京へ来た。
生でもたべられるおいしいにんじんを捨て、
毎日のようにファーストフードを食べた。
外食をしコンビニで買い物をした。
まぁ、そんなよくある田舎者の上京話。
それは置いておいて。
出産後、急激にエコ寄りになる母親が多くてビックリした。
確かに、出産から1年ほど、赤ちゃんに母乳をあげなければならないので
食べ物に気を使う気持ちはもちんわかる。
赤子の主食のためだからこそ、大好きな酒もコーヒーも我慢できるというものだ。
その流れで、マクロビに流れる人が多いのは理解できる。
(私は味が薄いご飯がより濃いご飯が好きなので遠慮しますが)
が、更にそこからエコのパフュームを漂わせて、
急に朝ヨガを始めてみたり、伊勢参りを初めてみたり、
ついには「○×島の女神」と対話できるようになったりする友人もいた。
出産前のには、そんな『クウネル』女子層って厚くなかった気がするけど、
みんなこのエコママ層、どこから湧いてきたの。
無印良品とかtoday's specialとかnico and...とかhacoとか好きな層なわけ?
そんなふうに人のその後を狂わせるほど
出産とはキョーレツな経験なのであることには間違いはないと思うけど。
子供を抱いてヒールを履くと、
ママジャンル的には、間違いなく雑誌『マママリア』層に入れられかねないが
蜷川実花が責任編集を勤めるマママリアは
「仕事も育児もメイクもやるで!」的な気合いは、
どちらかというとマイルドヤンキー層寄り。
というわけで、現状のママ雑誌に違和感を拭えない。
結局、一番よく読んでいるのは、
『ぱど』と地元の市民便り。
金に余裕があれば、西日本産地直送の野菜とかをお取り寄せして
嫌みっぽくない感じで、『ソトコト』的な育児ライフを送ことができるのかなー。
なんにせよ、先立つのは金かー。
およよよよよ。
MAMA MARIA(ママ・マリア) (光文社女性ブックス VOL. 145)
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